WALTER WOODS M−800.2台目修理記録
2022/10/到着  完成 
A. 修理前の状況
  • アンプを今から24年前に輸入元から新品で購入し、昨年まで23年間、仕事で使用してきました。
    音楽を生業としているので、このアンプと共に全国を回って来ました。
    使用したステージは数知れません。
    昨年の10月、いつもの様にこのアンプと共にステージに上がり、リハーサルを開始するにあたって電源を入れたところ、聞き慣れない、普段より大きめの『プチッ』という音とともに、音が出なくなってしまいました。
    しかしながら電源ランプは点灯しております。
    以前より輸入代理店の方から、このアンプの制作者であるWalter Woods氏の状況などは聞いていたので、一応代理店に問い合わせたところ、現在は Covid-19 の影響と、彼自身の高齢化などもあって、カナダの別荘にこもっているらしく、連絡が取れないとの事でした。
    ご本人はすでに引退しているつもりでいるとも聞きました。
    覚悟はしていた事なので、その後は別のアンプを使用して仕事を続けています。
    最近のアンプは以前のものより軽量でパワーのある物も多いので(その上安価です)、仕事に支障は無いのですが、やはりこの Walter Woods の音に慣れてしまっている自分に気付き、物足りなくなる事もしばしばです。


AA.進行状況



B. 原因
  • 過大入力による、電源・出力FET(電界効果トランジスター)焼損。
    前段IC焼損。


C. 修理状況
  • 電源、FET(電界効果トランジスター)交換。
    終段、FET(電界効果トランジスター)交換。
    ドライブ、TR(トランジスター)交換。
    OP−AMP交換。
    電源電解コンデンサー交換・追加。


D. 使用部品
  • 終段、TR(トランジスター)        個。
    ドライブ、TR(トランジスター)      個。
    OP−AMP                個。
    電解コンデンサー              個。
    フイルムコンデンサー            個。


E. 調整・測定

F. 修理費      0,000円   通常修理ですが特別にHP製作。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. WALTER WOODS M−800 仕様

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A21. 点検中 上から見る。 
A22. 点検中 上下蓋、左右パネルを取り、上から見る。
A23. 点検中 上下蓋、左右パネルを取り、上から見る。ICが焼損!
A31. 点検中 下前から見る
A32. 点検中 下前左から見る
A33. 点検中 下後から見る
A34. 点検中 下後左から見る
A41. 点検中 下から見る
A42. 点検中 上下蓋、左右パネルを取り、下から見る。
A51. 点検中 購入した電子部品類。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理中 メインAMP基板。300と同じく、入力電圧整流ダイオードブリッジは4A。
          よって、AC100V使用では最大入力は400KVA、AC200V使用では最大入力は800KVA
C12. 修理中 メインAMP基板の終段FET(電界効果トランジスター)と電源スッイチングFET(電界効果トランジスター)
C13. 修理中 メインAMP基板裏
C21. 修理中 プリAMP基板
C22. 修理中 プリAMP基板裏
C23. 修理中 プリAMP基板裏配線
C31. 修理中 左右パネル
C32. 修理(塗装)後 左右パネル
C41. 修理前 上から見る
C42. 修理後 上から見る
C43. 修理前 下から見る
C44. 修理後 下から見る
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力、歪み調整・測定、電源電圧は100Vにて測定
    「見方」。
   中、 SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   右端、 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   左端、 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
   よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E1. 100Hz、SP出力電圧40V=200W出力 0.76%歪み。これ以上入力すると歪みが増し、出力も増す。
E2. 500Hz、SP出力電圧40V=200W出力 0.56%歪み。
E3. 1kHz、SP出力電圧40V=200W出力 0.61%歪み。
E4. 5kHz、SP出力電圧340V=200W出力 1.76%歪み。
E5. 10kHz、SP出力電圧45V=253W出力 0.88%歪み。
E6. 完成、24時間エージング。 左は「Marantz DAC−1
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況、 全体を見る。
S. WALTER WOODS M−800 仕様
ワット数
 800w/ 8ohms, Min. 4ohms
 200w/ 4ohms, Min. 4ohms, 100VAC
Dimension; 311W: 85H: 196D mm
weight;3.5kg
電圧切り替えスイッチ付き 90-130(50-60Hz)/180-260v(50-60Hz)
                      m-800_2i
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