Sansui C−2301. 4台目修理記録
2025/11/3.到着 /.完了 
A. 修理前の状況
  • この度は、貴社がウェブサイトにて公開されているSansui C-2301の修理事例(過去に3台のオーバーホール実績を拝見いたしました)に感銘を受け、本機材の修理・オーバーホール(フル・リファービッシュ)についてご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。
  • 機材の所有者
    このC-2301は、カンボジアに在住している私の兄の所有物です。
    私は現在、新宿に在住しております台湾人です。
  • C-2301の状態について
    本機はフロントパネル破損により20年以上にわたり倉庫に保管され、通電・稼働時間は極めて短い機体です。
    パネルは兄自身で修復済みであり、非常に新品に近い状態であることから、オーバーホールによる修復の価値は非常に高いと考えております。
  • 機材の使用環境とご担当者情報
    主な音源= ストリーミング音楽(YouTubeSpotify
    主要機材=B&W Matrix、C-2301、B-2301、Denon AVC-X4700H
    所有者年齢・職業= 50歳・医者


B. 原因
  • L側電源トランス焼損。
    原因は整流ダイオードの短絡。



C. 修理状況
  • リレー交換。
    初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    全電解コンデンサー交換(ミューズ使用)、大型を除く。
    配線手直し、補強。
    各部、半田補正。
    1部TR(トランジスター)交換。
    1部フイルムコンデンサー交換。
    1部抵抗交換。
    1部(電源に挿入)ブチルゴム巻・銅箔スチロールコンデンサー交換
    電源基板整流ダイオード交換
    L側電源トランス交換

D. 使用部品
  • 半固定VR              個。
    FET(電界効果トランジスター)  個 。
    電解コンデンサー     個(ミューズ使用)。
    リレー             個。
    TR(トランジスター)      個。
    フイルム・コンデンサー    個。
    抵抗               個。
    整流ダイオード        個。


E. 調整・測定 別ファイルが開きます。

F. 上位測定器による 調整・測定 別ファイルが開きます。

E. 修理費              0,000円    オーバーホール修理。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. Sansui C−2301 の仕様(マニアル・カタログより)


A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A1. 点検中 シートぐるぐる巻の梱包で送られて来る。 カンボジア(JAL)→関西空港センター(クロネコヤマト)→群馬県前橋市
A2. 点検中 アンプ上のクション剤。
A3. 点検中 アンプ周りのクション剤。 もう少しアンプの角を押さえたい。
A4. 点検中 アンプ下のクション剤。
A5. 点検中 腰折れしたダンボール箱。出来れば2重ダンボールを使用する。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 左右パネル・上蓋を外し、上から見る
A17. 点検中 左右パネル・上蓋・シールドを外し、上から見る。 4個の足は逆さにする為の修理用。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る
A26. 点検中 左右パネル・下蓋を外し、下から見る
A27. 点検中 左右パネル・下蓋・シールドを外し、下から見る。4個の足は修理用。
A28. 点検中 左側電源トランス1次巻線断線。
A29. 点検中 左側電源基板整流ダイオード焼損。
A51. 点検中 プリ出力RCA端子、キャノン端子
A52. 点検中 プリ出力RCA端子・キャノン端子、 RCA端子(2組4個)は交換可能です。
A61. 点検中 プリRCA入出力端子郡
A62. 点検中 プリRCA入出力端子郡、 Phono_RCA端子(2組4個)は交換可能です。
A63. 点検中 最近のテフロン絶縁製RCA端子。中心電極は円筒状で4つ割方式。
A64. 点検中 WBT製RCA端子 WBT−0201。 さらに複雑な構造で「カチ」と差し込み感を与える。
A65. 点検中 最近の「RCAプラグ」の中心電極は2割になっているので接触不良が起きにくい。
A71. 点検中 ACコード取り付け部
A72. 点検中 3Pインレット交換可能ですが、縦取り付けになる。
A81. 点検中 使用するリレー比較 左=付いていた開放型  右=交換する新しい密閉型で接点の腐食が少ない
A91. 点検中 交換する電解コンデンサー外観、100μ/100V。
A92. 点検中 交換する電解コンデンサー外観、220μ/100V。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 R側電源基板
C112. 修理中 R側電源基板、 交換されている「ブチルゴム巻・銅箔スチロールコンデンサー」、何故かさらに「」で締め付け!
C113. 修理中 R側電源基板、 電解コンデンサーの端子に錫メッキ線が巻き付けて固定し、しっかり半田して有る。
C114. 修理中 R側電源基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C115. 修理中 R側電源基板、、電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた。
C12. 修理後 R側電源基板、 電解コンデンサー10個、抵抗1個、フイルムコンデンサー10個交換
C13. 修理前 R側電源基板裏
C131. 修理中 R側電源基板裏 交換されている「整流ダイオード4個」
C132. 修理中 R側電源基板裏 交換されている、「整流定電圧TR(トランジスター)」
C14. 修理(半田補正)後 R側電源基板裏。 半田を全部やり直す。
C15. 完成R側電源基板 洗浄後防湿材を塗る
C16. ブロック電解コンデンサーを付ける
C21. 修理前 L側電源基板
C212. 修理中 L側電源基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C213. 修理中 L側電源基板、 電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた。
C22. 修理後 L側電源基板、 電解コンデンサー10個、抵抗1個、フイルムコンデンサー10個交換
C23. 修理前 L側電源基板裏
C24. 修理(半田補正)後 L側電源基板裏。 半田を全部やり直す。
C25. 完成L側電源基板 洗浄後防湿材を塗る
C26. ブロック電解コンデンサーを付ける
C31. 修理前 R側AMP基板 
C311. 修理中 R側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C312. 修理中 R側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、TR(トランジスター)の足を腐食する。
C313. 修理中 R側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた。
C32. 修理後 R側AMP基板 初段FET(電界効果トランジスター)2個、半固定VR2個、電解コンデンサー12個、リレー1個交換
C33. 修理前 R側AMP基板裏 
C34. 修理(半田補正)後 R側AMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C35. 完成R側AMP基板 洗浄後防湿材を塗る
C41. 修理前 L側AMP基板 
C412. 修理中 R側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C413. 修理中 L側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、TR(トランジスター)の足を腐食する。
C414. 修理中 L側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、TR(トランジスター)の足を腐食する2。
C415. 修理中 L側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、TR(トランジスター)の足を腐食する3。
C416. 修理中 L側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、ダイオードの足を腐食する。
C417. 修理中 L側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材、ダイオードの足を腐食する。
C418. 修理中 L側AMP基板、 電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた。
C42. 修理後 L側AMP基板 初段FET(電界効果トランジスター)2個、半固定VR2個、電解コンデンサー13個、リレー1個交換
C43. 修理前 L側AMP基板裏 
C44. 修理(半田補正)後 L側AMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C45. 完成L側AMP基板 洗浄後防湿材を塗る
C51. 修理前 R側EQ−AMP
C512. 修理中 R側EQ−AMP、 電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C513. 修理中 R側EQ−AMP、 電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた。
C52. 修理後 R側EQ−AMP 電解コンデンサー7個、リレー1個交換
C53. 修理前 R側EQ−AMP裏
C54. 修理(半田補正)後 R側EQ−AMP裏。 半田を全部やり直す。
C55. 完成R側EQ−AMP裏 洗浄後防湿材を塗る
C61. 修理前 L側EQ−AMP
C611. 修理中 L側EQ−AMP、 電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C612. 修理中 L側EQ−AMP、 電解コンデンサー固定用の接着材、ダイオードの足を腐食する。
C613. 修理中 L側EQ−AMP、 電解コンデンサー固定用の接着材、ダイオードの足を腐食する2。
C614. 修理中 L側EQ−AMP、 電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた。
C62. 修理後 L側EQ−AMP 電解コンデンサー7個、リレー1個交換
C63. 修理前 L側EQ−AMP裏
C64. 修理(半田補正)後 L側EQ−AMP裏。 半田を全部やり直す。
C65. 完成L側EQ−AMP裏 洗浄後防湿材を塗る
C70. 修理中 MCトランスブロック
C71. 修理中 MCトランスブロック2
C72. 修理前 MM/MC切り替えSW基板
C73. 修理前 MM/MC切り替えSW基板裏
C74. 修理(半田補正)後 MM/MC切り替えSW基板裏。 半田を全部やり直す。
C75. 完成プロテクト基板裏 洗浄後防湿材を塗る
C801. 上下基板・前後パネルを外したシャシ上、 銅メッキに防錆剤を軽く塗布
C802. 上下基板・前後パネルを外したシャシ下、 銅メッキに防錆剤を軽く塗布
C81. 修理前 プロテクト基板
C82. 修理後 プロテクト基板  電解コンデンサー4個、フイルムコンデンサー2個交換
C83. 修理前 プロテクト基板裏
C84. 修理(半田補正)後 プロテクト基板裏。 半田を全部やり直す。
C85. 完成プロテクト基板裏 洗浄後防湿材を塗る
C91. 修理前 出力端子板、折角バランス出力があるのだから使用したい、但し、メインAMPの対応が必要
C92. 修理前 出力端子板裏
C93. 修理(半田補正)後 出力端子板裏 全ての半田をやり直す
CA1. 修理前 入力端子板
CA2. 修理前 入力端子裏
CA3. 修理(半田補正)後 入力端子裏の基板。 半田を全部やり直す。
CA4. 完成入力端子裏基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CA5. 修理前 入力端子裏の入力端子SW基板2裏
CA6. 修理(半田補正)後 入力端子裏の入力端子SW基板2裏。 半田を全部やり直す。
CA7.完成入力端子裏の入力端子SW基板2裏
CA8. 修理(半田補正)後 入力端子裏の入力端子SW基板3裏。 半田を全部やり直す。
CA9.完成入力端子裏の入力端子SW基板3裏
CB1. 修理前 Control_SW基板
CB2. 修理後 Control_SW基板  電解コンデンサー2個交換
CB1. 修理前 Control_SW基板裏
CB4. 修理(半田補正)後 Control_SW基板裏。 半田を全部やり直す。
CB5. 完成Control_SW基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CC11. 修理前 表示ランプ基板、 左=入力、 右=テープ。
CC12. 修理前 表示ランプ基板裏
CC13. 修理(半田補正)後 表示ランプ基板裏。 半田を全部やり直す。
CC14. 完成表示ランプ基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CC21. 修理前 表示LED基板、 左=PowerAmp、 中=Adaptor・Muting・SourceDirect・SUBsonic、 右=テープREC。
CC22. 修理前 表示LED基板裏
CC23. 修理(半田補正)後 表示LED基板裏。 半田を全部やり直す。
CC24. 完成表示LED基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CC31. 修理前 メインVolume表示ランプ基板
CC32. 修理前 メインVolume表示ランプ基板裏
CC33. 修理(半田補正)後 メインVolume表示ランプ基板裏。 半田を全部やり直す。
CC34. 完成メインVolume表示ランプ基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CC41. 修理前 SW基板、 左=REC、 中=入力、 右=テープ。
CC42. 修理前 SW基板裏
CC43. 修理(半田補正)後 SW基板裏。 半田を全部やり直す。
CC44. 完成SW基板裏 洗浄後防湿材を塗る
CD1.  パネル清掃、合わせパネルなので、布にガラスクリーナを付けて拭く
CD2. パネル、 ボリュームは軸サポート+クションの2重!
CD3. パネル裏、合わせパネル、 中央はメインVRのエスカッション
CE1. 交換部品
CE1. 交換部品2
CF1. 修理前 シールドを外し、上から見る
CF2. 修理後 シールドを外し、上から見る
CF3. 修理前 シールドを外し、下から見る
CF4. 修理後 シールドを外し、下から見る
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況.
Y11. ユーザーパネル修理中。
Y12. ユーザーパネル修理中。
S. Sansui C−2301 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ハイグレード・ステレオ・コントロールアンプ C-2301
入力感度/インピーダンス PHONO-1,2  MM−−−2mV/47kΩ
          High MC−− 2mV/100Ω
          MC−−−−70μV/3Ω,200μV/30Ω 
TUNER,CD,LINE-1,2,TAPE PLAY-1,2,3−−− 150mV/47kΩ
最大許容入力 PHONO-1,2 MM−−−350mV (1kHz,THD0.01%)
          High MC−−40mV (1kHz,THD0.01%)
出力電圧/出力インピーダンス Tape Rec(RCAピン)−−−150mV/50Ω
コントロールアンプ出力−−ノーマル出力=1.2V/50Ω
                 バランス出力=+4dBm
周波数特性 PHONO-1,2(MM)= 10Hz〜300kHz±0.2dB
TUNER,CD,LINE-1,2,TAPE PLAY-1,2,3=DC〜500kHz+0,−3
SN比(Aネットワーク、ショートサーキット) PHONO-1,2(MM) 90dB
PHONO-1,2(MC) 80dB
TUNER,CD,LINE-1,2,TAPE PLAY-1,2,3 110dB
外形寸法 幅474×高さ160×奥行422mm
重量 20.9kg
価格 ¥550,000(1985年頃)
                        c2301-4u
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