Sony TA−F333ESX 修理記録
2019/7/20到着    2022/7/22完成 
M. 到着時の梱包状況

A. 修理前の状況

  • 定年後、昔の音楽を聴きたくてレコードを集めて聞くようになりました。
    今のアンプにはフォノ入力がない為、中古で古いアンプを購入しました。
    しかし、音がこもってクリアー感がないため修理を決意しました。
    33年位前のものですので部品の劣化多数あると思いますので オーバーホールでお願いします。


B. 原因
  • 各部経年劣化。

C. 修理状況
  • RLバイアス/バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    1部劣化FET(電界効果トランジスター)交換。
    配線手直し、補強。
    SP接続端子補強
    ヒューズ抵抗交換。
    OP−AMP交換。
    リレー交換。

D. 使用部品
  • TR(トランジスター)                 2個。
    バイアス/バランス半固定VR          4個。
    FET(電解効果トランジスター)          2個。
    電解コンデンサー                  41個。
    フイルムコンデンサー                14個。
    リレー                          5個。
    ヒューズ抵抗                     23個。
    OP−AMP                       2個。


E. 調整・測定

F. 修理費  105,000円  オーバーホール修理

Y. 購入ユーザー宅の設置状況

S. Sony TA−F333ESX の仕様(マニアル・カタログより)

M. 到着時の梱包状態。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
M1. 2重ダンボール箱、更に間にクションあり。
A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 上下蓋、左右パネルを取り、上から見る。
A16. 点検中 上下蓋、左右パネル、電解押さえを取り、上から見る。
A17. 点検中 終段TR(トランジスター)。ヒューズ入抵抗のお陰で健在。
A18. 点検中 終段AMP基板。 左側ヒューズ入抵抗は全滅。
A19. 点検中 終段AMP基板。 右側ヒューズ入抵抗は全滅。
A1A. 点検中 前段AMP基板。 ヒューズ入抵抗は全滅。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る。
A26. 点検中 上下蓋、左右パネルを取り、下から見る。
A31. 点検中 SP接続端子。
A32. 点検中 SP接続端子交換。 WBT−0705Cuに交換可能。写真は上のみ交換ですが上下交換可能。
           今回見送り。
A33. 点検中 SP接続端子交換。 WBT0735に交換可能。写真は上のみ交換ですが上下交換可能。
           今回見送り。
A34. 点検中 SP接続端子交換。空いている穴が大きく、隠し来てませんがWBT−0730PLに交換可能。WBT−0730も使用可能。
           今回見送り。
A35. 点検中 SP接続端子交換。手持ち中国製に交換可能。 サンドイッチスペードWBT−0681が使用可能。裏に当て板の製作が必要な為、上下交換。
           今回見送り。
A41. 点検中 入出力RCA端子。
A42. 点検中 入出力RCA端子交換。 テフロン絶縁型と交換可能。
           今回見送り。
A51. 点検中 電源コード取り付け。
A52. 点検中 3Pインレットに交換可能。FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
           今回見送り。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 POWER AMP−B基板。
C12. 修理後 POWER AMP−B基板。 電解コンデンサ−5個、半固定VR2個、ヒューズ抵抗15個交換
C13. 修理前 POWER AMP−B基板裏。
C14. 修理(半田補正)後 POWER AMP−B基板裏、 全ての半田をやり修す。フイルムコンデンサー4個追加。
C15. 完成POWER AMP−B基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
C21. 修理前 POWER AMP−A基板。
C22. 修理後 POWER AMP−A基板 複合TR(トランジスター)2個、電解コンデンサ−20個、半固定VR2個、ヒューズ抵抗8個交換。
C23. 修理前 POWER AMP−A基板裏。
C24. 修理(半田補正)後 POWER AMP−A基板裏  全ての半田をやり修す。セラミックコンデンサー2個追加。
C25. 完成POWER AMP−A基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
C31. 修理前 EQ−AMP基板。
C32. 修理後 EQ−AMP基板。
          電解コンデンサ−12個、OP−AMP2個、リレー1個、フイルムコンデンサー2個追加。
C33. 修理前 EQ−AMP基板裏
C34. 修理(半田補正)後 EQ−AMP基板裏。 全ての半田をやり修す。
C35. 完成EQ-AMP基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
C41. 修理中 前パネルを外して修理中。
C51. 修理前 TONE基板
C52. 修理前 TONE基板裏
C53. 修理(半田補正)後 TONE基板裏、  全ての半田をやり修す
C54. 完成TONE基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
C61. 修理前 TONE−SW基板
C62. 修理前 TONE−SW基板裏
C63. 修理(半田補正)後 TONE−SW基板裏、  全ての半田をやり修す
C64. 完成TONE−SW基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
C71. 修理前 メインVR基板。
C72. 修理後 メインVR基板、リレー1個交換。
C73. 修理前 メインVR基板裏。
C74. 修理(半田補正)後 メインVR基板裏、  全ての半田をやり修す。
C75. 完成メインVR基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
C81. 修理前 LED表示基板A。
C82. 修理前 LED表示基板A裏。
C83. 修理(半田補正)後 LED表示基板A裏、  全ての半田をやり修す。
C84. 完成入力選択LED表示基板A裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
C91. 修理前 LED表示基板B。
C92. 修理前 LED表示基板B裏。
C93. 修理(半田補正)後 LED表示基板B裏、  全ての半田をやり修す。
C94. 完成入力選択LED表示基板B裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
CA1. 修理前 電源表示基板。
CA2. 修理前 電源表示基板裏。
CA3. 修理(半田補正)後 電源表示LED基板裏、  全ての半田をやり修す。
CA4. 完成電源表示基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
CB1. 修理前 電解SW基板。
CB2. 修理前 電解SW基板裏。
CB3. 修理(半田補正)後 電解SW基板裏裏、  全ての半田をやり修す。
CB4. 完成電解SW基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
CC1. 修理前 ヘッドホーンジャック基板。
CC2. 修理後 ヘッドホーンジャック基板、リレー1個交換。
CC3. 修理前 ヘッドホーンジャック基板裏。
CC4. 修理(半田補正)後 ヘッドホーンジャック基板裏、  全ての半田をやり修す。
CC5. 完成電解ヘッドホーンジャック基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
CD1. 修理前 ソースダイレクトSW基板。
CD2. 修理前 ソースダイレクトSW基板裏。
CD3. 修理(半田補正)後 ソースダイレクトSW基板裏、  全ての半田をやり修す。
CD4. 完成ソースダイレクトSW基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
CE1. 修理前 SP選択SW基板
CE2. 修理後 SP選択SW基板。 電解コンデンサー2個交換。
CE3. 修理前 SP選択SW基板裏
CE32. 修理中 SP選択SW基板裏、半田不良ケ所。
CE4. 修理(半田補正)後 SP選択SW基板裏、  全ての半田をやり修す
CE5. 完成SP選択SW基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
C42. 修理中 前パネル右側止めビス。
C43. 修理後 前パネル右側止めビス、ビス穴があるので追加する。
C44. 修理中 前パネル左側止めビス。
C45. 修理後 前パネル左側止めビス、ビス穴があるので追加する。
CF1. 修理中 後パネルを外して修理中。
CG1. 修理前 入出力RCA端子基板
CG2. 修理前 入出力RCA端子基板裏
CG3. 修理(半田補正)後 入出力RCA端子基板裏、  全ての半田をやり修す
CG4. 完成入出力RCA端子基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
CH1. 修理前 SP出力端子基板
CH2. 修理後 SP出力端子基板 リレー2個、電解コンデンサー2個交換
CH3. 完成SP出力端子基板。
CH4. 修理前 SP出力端子基板裏
CH5. 修理中 SP出力端子基板裏、SP接続端子を外す。
CH6. 修理(半田補正)後 SP出力端子基板裏、  全ての半田をやり修す
CH7. 完成SP出力端子基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
CI1. 修理前 SP出力端子裏。
CI2. 修理中 SP出力端子裏 使用済み吸い取り線で補強する。
CI3. 修理後 SP出力端子裏 さらにホットボンドで固める。
CJ1. 修理前 ヒューズ&コンセント基板裏。
CJ2. 修理(半田補正)後 ヒューズ&コンセント基板裏、  全ての半田をやり修す。
CJ3. 完成ヒューズ&コンセント基板裏、 洗浄後防湿材(コート液)を塗る。
CK1. パネル清掃
CL1. 交換部品 
CL2. 交換部品、SP接続リレー。 右=付いていた接点容量7Aのリレー、8Ω出力だと392W定格。
                      左=交換する接点容量10Aのリレー、8Ω出力だと800W定格。
CL3. 交換部品、半固定VR。調整ビスが真っ黒に酸化。
CN1. 修理前 上から
CN2. 修理後 上から
CN2. 修理後 上から
CN3. 修理前 下から
CN4. 修理後 下から
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整、「電源電圧は50HZ 100V」。
    「見方」。
   上段中 右側出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E11. CD 50Hz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0221%歪み。
                L側出力電圧29V=105W、 0.0252%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E12. CD 100Hz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0259%歪み。
                 L側出力電圧29V=105W、 0.0256%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E13. CD 500Hz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0113%歪み。
                 L側出力電圧29V=105W、 0.0112%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E14. CD 1kHz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0157%歪み。
                L側出力電圧29V=105W、 0.0168%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E15. CD 5kHz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.035%歪み。
                L側出力電圧29V=105W、 0.036%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E16. CD 10kHz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0358%歪み。
                 L側出力電圧29V=105W、 0.0372%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E17. CD 20kHz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0259%歪み。
                 L側出力電圧29V=105W、 0.0275%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E21. MM 50Hz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0250%歪み。
                 L側出力電圧29V=105W、 0.0244%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. MM 100Hz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0270%歪み。
                  L側出力電圧29V=105W、 0.0269%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. MM 500Hz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0390%歪み。
                  L側出力電圧29V=105W、 0.0628%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. MM 1kHz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0421%歪み。
                 L側出力電圧29V=105W、 0.0608%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. MM 5kHz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0542%歪み。
                 L側出力電圧29V=105W、 0.0621%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E26. MM 10kHz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0453%歪み。
                  L側出力電圧29V=105W、 0.0333%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. MM 20kHz入力、R側出力電圧29V=105W、 0.0428%歪み。
                  L側出力電圧29V=105W、 0.0491%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。 
F5. 引き続き24時間エージング。 左は 左はAU−D907X. 14台目
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況、 正面から見る。
S. Sony TA−F333ESX の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオプリメインアンプ TAF333ESX
実効出力(20Hz〜20kHz) 140W+140W(4Ω)
120W+120W(6Ω)
105W+105W(8Ω)
出力帯域幅 10Hz〜100kHz(50W出力、高調波歪率0.02%、8Ω)
高調波歪率 0.002%以下(10W出力時、8Ω負荷)
混変調歪率 0.004%以下(定格出力時、8Ω、60Hz=7kHz=4=1)
スルーレイト 125V/μsec、250V/μsec(インサイド)
ダンピングファクター 100(1kHz、8Ω負荷)
周波数特性 Phono=RIAAカーブ±0.2dB
CD、Tuner、AUX、Tape=2Hz〜200kHz、+0 -3dB
SN比 Phono MM=87dB
Phono MC=68dB
CD、Tuner、AUX、Tape=105dB
入力感度/インピーダンス Phono MM=2.5mV/50kΩ
Phono MC(40Ω)=170μV/1kΩ
Phono MC(3Ω)=170μV/100Ω
CD、Tuner、AUX、Tape=150mv/50kΩ
出力電圧/インピーダンス Rec Out=150mV/1kΩ
Headphone=25mW/8Ω
Speaker=4Ω〜16Ω
トーンコントロール Bass(100Hzにて)=+4、-3.5dB(ターンオーバー周波数200Hz)
            +6、-5dB(ターンオーバー周波数400Hz)
Treble(10kHz)にて=+7、-8dB(ターンオーバー周波数3kHz)
             +4、-5dB(ターンオーバー周波数5kHz)
サブソニックフィルター 15Hz以下、6dB/oct
電源 AC100V、50Hz/60Hz
ACアウトレット Switched=2系統(トータル100W)
Unswitched=2系統(トータル100W)
消費電力 245W
外形寸法 幅470x高さ161x奥行436mm
 ※サイドウッド取りはずし時430(幅)mm
重量 18.6kg
価格 ¥79,800(1986年頃)
                       f333esx-3L
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