KENWOOD L−02a. 4台目修理
トレイ駆動装置のベルトを製作いたしました。 交換できる人に料布します。 1本1000円送料別。
注意
  • 接続する機器のDC漏れが無い事が確実以外は、「DC−SubSonic」の位置で使用の事。  「ここ参照
    「Straight−DC」の位置は使用しない。
  • 純正品の「Σ(シグマ)ケーブル」使用以外の、Σ(シグマ)ドライブ接続は、十分理解した上で行う事。
  • 長期間使用しない場合は、待機電力 節約の為、電源コードを抜いて下さい。
             L−02Tの修理はこちら        平成17年10月10日持込   11月22日完成
A. 修理前の状況
  • オーバーホール修理

AA. 修理前・測定

B. 原因
  • 熱、経年変化の劣化。
    電解コンデンサーをオーディオコンデンサ−に交換(チューンUP)

C. 修理状況
  • SP(speaker)出力端子交換。
    SP出力リレー交換。
    ドライブ基板のFET(電解トランジスター)/TR(トランジスター)交換。
    EQ−AMPのFET/TR交換。
    MC−AMPのFET/TR交換。
    半固定VR交換。
    制御リレー交換。
    配線手直し、補強。
    基板ハンダ補正。
    RCA端子を1部WBT RCA端子に交換。

D. 使用部品
  • SP(speaker)出力端子             8個。
    SP出力リレー                  2個。
    ドライブ基板のFET               2個。
    EQ−AMPのFET                4個。
    制御リレー                    17個。
    電解コンデンサー(ミュ−ズ)         76個。
    フイルムコンデンサー              6個。
    半固定VR                     6個。
    抵抗                         8個。
    WBT RCA端子 WBT−0201       1組(定価で工賃込み)。

E. 調整・測定

F. 修理費   116,800円   オーバーホール修理

S. KENWOOD L−02a の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1. 持込なのに、購入時の元箱入り!
A2. 上から見る
A3. 下から見る
A4. 交換する電源投入リレーの比較。
       左=付いている物(1a=10A)、 右=交換する物で、2倍の容量を持つ(2a=10A×2=20A)
       パラ(W)接点となり、片側がアークを引き受けるので、もう片方は接点消耗が無に近い
       但し、足数が増すので、基板の加工が必要となる。
AA. 修理前・測定
AA1A. R−SP出力(8Ω) 36V=162W 歪率=1% AUX入力 400HZ
               上左=歪率計 上中=電圧計 上右=出力波形 下左=入力波形 下右=入力周波数
               左出力=左=黒針=下  右出力=右=赤針=上
AA1B. L−SP出力(8Ω) 36V=162W 歪率=1% AUX入力 400HZ
AA2. 過去の 修理履歴 1997年5月26日、 1998年9月25日
C. 修理状況
C1. 修理前 終段TR(トランジスター)
C1A. 修理中 終段TR(トランジスター)基板のハンダ不良ヶ所
C1B. 修理後 終段TR(トランジスター)  取り付けネジの増締め、基板のハンダ補正
C1B1. 修理中 終段TR(トランジスター)  余計なフラックスを取り除いている所、単純な時間のかかる作業
C1B2.完成終段TR(トランジスター)  洗浄後防湿材を塗る。
C1C. 修理前 終段・プロテクト基板
C1D. 修理後 終段・プロテクト基板 リレー5個、電解コンデンサー14個交換
          使用されているSP接続リレーは同型が市場に無いので、物理的・電気的に、適当な物に交換する
          基板加工が必要ですが、使用した物は、接点容量は4倍(20A)になる。
C1E. 修理前 終段・プロテクト基板裏
C1E1. 修理中 終段・プロテクト基板裏 前回 修理時の半田不十分ヶ所
C1E2. 修理中 終段・プロテクト基板のハンダ不良ヶ所 その1
C1E3. 修理中 終段・プロテクト基板のハンダ不良ヶ所 その2
C1E4. 修理中 終段・プロテクト基板のハンダ不良ヶ所 その3
C1E5. 修理中 終段・プロテクト基板のハンダ不良ヶ所 その4
C1E6. 修理中 終段・プロテクト基板 銅箔の上にハンダを盛り補強する為、コートを落とす
C1E7. 修理中 終段・プロテクト基板 銅箔の上にハンダを盛り補強する、これで少しは放熱が良くなる
C1F. 修理(半田補正)後 終段・プロテクト基板裏
C1G. 修理中 終段・プロテクト基板裏 余計なフラックスを取り除いている所、単純な時間のかかる作業
C1H.完成終段基板 終段・プロテクト基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C2A. 修理前 ドライブAMP基板
C2B. 修理後 ドライブAMP基板
              半固定VR4個、リレー1個、FET4個、電解コンデンサー16個、フイルムコンデンサー4個交換
C2C. 修理前 ドライブAMP基板裏
C2C1. 修理中 ドライブAMP基板裏のハンダ不良ヶ所 その1
C2C2. 修理中 ドライブAMP基板裏のハンダ不良ヶ所 その2
C2C3. 修理中 ドライブAMP基板裏のハンダ不良ヶ所 その3
C2C4. 修理中 ドライブAMP基板裏のハンダ不良ヶ所 その4
C2C5. 修理中 ドライブAMP基板裏のハンダ不良ヶ所 その5
C2D. 修理(半田補正)後 ドライブAMP基板裏
C2E. 完成ドライブAMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C3A. 修理前 SW(switch)コントロール基板
C3B. 修理後 SWコントロール基板 リレー7個、電解コンデンサー21個、フイルムコンデンサー2個交換
C3C. 修理前 SWコントロール基板裏
C3C1. 修理前 SWコントロール基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C3C2. 修理前 SWコントロール基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C3C3. 修理前 SWコントロール基板裏 電源供給端子がハンダ不良
C3D. 修理(半田補正)後 SWコントロール基板裏
C3E. 修理後 SWコントロール基板裏 余計なフラックスを取り除いている所、単純な時間のかかる作業
C3F. 完成SWコントロール基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C4A. 修理前 EQ−AMP(equalize-amplifier)基板
C4B. 修理後 EQ−AMP基板 半固定VR2個、電解コンデンサー20個交換
C4C. 修理前 EQ−AMP基板裏
C4C1. 修理前 EQ−AMP基板裏 基板裏のハンダ不良ヶ所 その1
C4C2. 修理前 EQ−AMP基板裏 基板裏のハンダ不良ヶ所 その2
C4C3. 修理前 EQ−AMP基板裏 基板裏のハンダ不良ヶ所 その3
                           前回の 修理でリレーを交換した所
C4D. 修理(半田補正)後 EQ−AMP基板裏
C4E. 完成EQ−AMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C5A. 修理前 入力RCA端子基板
C5A1. 修理前 入力RCA端子基板 抵抗の足がショート(短絡)している、前回の 修理の時か?
C5B. 修理後 入力RCA端子基板 リレー8個、電解コンデンサー1個交換
C5C. 完成入力RCA端子基板 洗浄後防湿材を塗る。
C5D. 修理前 入力RCA端子基板裏
C5D1. 修理中 入力RCA端子基板裏 RCA端子の足がハンダ不良
C5E. 修理(半田補正)後 入力RCA端子基板裏
C5F. 完成入力RCA端子基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C5G. 修理前 入力RCA端子郡
C5H. 修理後 入力RCA端子郡 TUNER端子をWBTに交換する
C6A. 修理前 VR、SW基板裏
C6B. 修理(半田補正)後  VR、SW基板裏
C6C.完成VR、SW基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C7A. 修理前 整流基板
C7C. 修理前 整流基板裏
C7C1. 修理前 整流基板裏 半田不良予備郡 その1
C7C2. 修理前 整流基板裏 半田不良予備郡 その2
C7C3. 修理前 整流基板裏 半田不良予備郡 その3
C7C4. 修理前 整流基板裏 半田クズが付着
C7D. 修理(半田補正)後 整流基板裏
C7E.完成整流基板裏 洗浄後
C8A. 修理前 SP端子
C8B. 修理後 SP端子
C9A. 修理前 電源部
C9B. 修理後 電源部
CAA. 修理前 電源部基板 
CAB. 修理後 電源部基板 電解コンデンサー6個、リレー1個交換
CAB1. 修理前 電源部基板ラッピングその1
CAB2. 修理後 電源部基板ラッピングその1 ハンダを浸み込ませる
CAB3. 修理前 電源部基板ラッピングその2
CAB4. 修理後 電源部基板ラッピングその2 ハンダを浸み込ませる
CAB5. 修理前 電源部基板ラッピングその3
CAB6. 修理後 電源部基板ラッピングその3 ハンダを浸み込ませる
CAC. 修理前 電源部基板裏
CAC1. 修理前 電源部基板裏ハンダ不良
CAC2. 修理前 電源部基板裏ハンダ不良
CAC3. 修理中 電源部基板裏 電解コンデンサーの足ピッチが異なるので、穴開け
CAD. 修理(半田補正)後 電源部基板裏
CAE. 完成電源部基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CBA. 修理前 コネクター点検
CBB. 修理後 コードを押し込み接着する
CCA. 修理中 トレイ駆動装置 ベルトが伸びている
CCB. 修理中 ベルトの比較 左=使用していた物 右=新しい物
CCC. 前面パネルを取り修理中
CCD. 修理中 パネル清掃
CCE. 修理前 照明・LED基板裏
CCE1. 修理前 照明・LED基板裏 ハンダ不良
CCE2. 修理前 照明・LED基板裏 ハンダ不良その2
CCF. 修理(半田補正)後 照明・LED基板裏 ランプ5個交換
CCG. 完成照明・LED基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CCH. 修理後 照明・LED基板裏 ランプ5個交換
CCI. 完成 LED照明も考慮したが、やはり電球が良い!
CDA. 交換部品
CDB. 交換部品 電源投入リレーの接点、1個の接点では、切断時、アークで接点が損傷し、接触面積が減る。                                       これを防ぐには、複数接点とする。
CDC. 交換部品 切れたトレイ照明ランプや劣化した物、全てこうかんする。
CEA. 修理前 上から見る
CEB. 修理後 上から見る
CEC. 修理前 下から見る
CED. 修理後 下から見る
E. 調整・測定
E1. 出力、歪み調整・測定
    <見方>
     下左オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出す(歪み率=約0.003%)
     下中=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル) 下右=周波数計
     上左=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
     上中=SP出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力
     上右=SP出力波形オシロ 上=R出力、下=L出力(出力電圧測定器の出力)
E2A. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.04% AUX入力 1000HZ
                   左=歪率計 中=電圧計 右=出力波形 右下=入力波形
                   左出力=左=黒針=下  右出力=右=赤針=上
E2B. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.04% AUX入力 400HZ
E2C. L−SP出力(8Ω) 37V=171W 歪率=0.02% AUX入力 1000HZ
E2D. L−SP出力(8Ω) 37V=171W 歪率=0.02% AUX入力 400HZ
E3A. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MM入力 1000HZ
E3B. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MM入力 400HZ
E3C. L−SP出力(8Ω) 37V=171W 歪率=0.02% MM入力 1000HZ
E3D. L−SP出力(8Ω) 37V=171W 歪率=0.02% MM入力 400HZ
E4A. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.04% MC入力 1000HZ
E4B. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MC入力 400HZ
E4C. L−SP出力(8Ω) 37V=171W 歪率=0.02% MC入力 1000HZ
E4D. L−SP出力(8Ω) 37V=171W 歪率=0.02% MC入力 400HZ
E5.24時間エージング
S. KENWOOD L−02a  の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 DLD(ダイナミック・リニアドライブ)サーキット・インテグレーテッドアンプ L02A
定格出力(両ch動作) 170W+170W(8Ω、20Hz〜20kHz)
250W+250W(4Ω、1kHz、THD 0.003%)
ダイナミックパワー 390W+390W(4Ω)
250W+250W(8Ω)
全高調波歪率 TUNER・AUX・TAPE→SP端子。
    定格出力時  20Hz〜20kHz(8Ω)=0.003%。
    1/2定格出力時 20Hz〜20kHz(8Ω)=0.003%

PHONO→SP端子(Vol−20dB)
    定格出力時  20Hz〜20kHz=0.004%
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) Tuner、Aux、Tape→SP端子:0.003%(8Ω)
周波数特性(Tuner、Aux、Tape→SP端子) DC〜400kHz -3dB
SN比(IHF-A、定格出力時、SP端子) Phono MM=91dB以上
Phono MC=73dB以上
Tuner、Aux、Tpae=110dB以上
サブソニックフィルター 18Hz、6dB/oct
ラウドネスコントロール(Volume-30dB) 30Hz〜100Hz連続可変
+3dB/+6dB/+9dB
ダンピングファクター(55Hz、8Ω) 10,000以上
ライズタイム 0.9μs
スルーレート ±150V/μs
入力感度/インピーダンス(定格出力時、SP端子) Phono MM=2.5mV/47kΩ
Phono MC=0.1mV/100Ω
Tuner、Aux、Tape=150mV/30kΩ
Phono最大許容入力(1kHz、歪率0.0007%) MM=350mV
MC=15mV
Phono RIAA偏差 20Hz〜20kHz ±0.2dB
出力レベル/インピーダンス Tape rec(pin)=150mV/430Ω
Pre out(最大出力)=2V/600Ω
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力(電気用品取締法) 420W
電源コンセント 電源スイッチ連動=2系統、250W
電源スイッチ非連動=1系統、500W
外形寸法 本体=幅480×高さ183×奥行343mm
電源部=幅480×高さ181×奥行163mm
ドッキング時=幅480×高さ183×奥行482mm
重量 本体=約17.5kg
電源部=約17kg
ドッキング時=約34.5kg
価格 55万円(1982年発売)
特色。
  • 新開発のMM・MC入力差替えイコライザーアンプ。
  • アンプの入力波形=スピーカーのドライブ波形。
  • スピーカーの入力端子までを保証するΣドライブ。
  • 低インピーダンス負荷にもすぐれたドライブ能力を示すダイナミック・パワーサプライ。
  • 大容量電源部。
  • 初段にデュアルFETを使ったDCパワーアンプ。
  • 各ステージを完全シールド、相互干渉を防いだシャーシ構造。
  • 鳴きを抑えた重量級設計。
  • Σドライブ理論にそった独自の回路設計。
  • 着脱可能なセパレート電源。
  • 豊富なファンクションを内蔵したスライドコントロールボックス。
使用上の注意。
  • 周波数によって、大幅にインピーダンスの変化するスピーカーシスムは、定格出力内でもプロテクトが働く場合があります。
  • 入力切り替えはリレーで行われますが、唯一「MM/MC」の切り替えはメカSWに成ります。
  • 電源SWはリレー投入ですので、長く使用しない場合は、コンセントを抜くか、外部SWで行いましょう。
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