KENWOOD L−02a. 5台目修理
トレイ駆動装置のベルトを製作いたしました。 交換できる人に料布します。 1本1000円送料別。
注意
  • 接続する機器のDC漏れが無い事が確実以外は、「DC−SubSonic」の位置で使用の事。  「ここ参照
    「Straight−DC」の位置は使用しない。
  • 純正品の「Σ(シグマ)ケーブル」使用以外の、Σ(シグマ)ドライブ接続は、十分理解した上で行う事。
  • 長期間使用しない場合は、待機電力 節約の為、電源コードを抜いて下さい。
平成21年3月19日持込   7月8日完成
A. 修理前の状況
  • だいぶ前に修理をあきらめました、でも処分できずに倉庫に寝むつていました。
    倉庫から出して音を出すと、入力によつて音が出ました(出ない・歪む・片チャン) 不安定でした。

B. 原因
  • 熱、経年変化の劣化。
    電解コンデンサーをオーディオコンデンサ−に交換(チューンUP)。

C. 修理状況
  • SP(speaker)出力端子交換
    SP出力リレー交換。
    ドライブ基板のFET(電解トランジスター)。
    終段TR(トランジスター)交換
    EQ−AMPのFET/TR交換。
    MCAMPのFET/TR交換。
    半固定VR交換。
    制御リレー交換。
    配線手直し、補強。
    基板ハンダ補正。
    操作トレイ駆動ベルト交換。


D. 使用部品

  • SP(speaker)出力端子             8個。
    SP出力リレー                  2個。
    ドライブ基板のFET               2個。
    終段TR(トランジスター)            4組8個。
    EQ−AMPのFET                4個。
    制御リレー                    17個。
    電解コンデンサー(ミュ−ズ)         76個。
    フイルムコンデンサー              6個。
    半固定VR                     6個。
    抵抗                         8個。
    操作トレイ駆動ベルト。


E. 調整・測定

F. 修理費   121,000円   オーバーホール修理

S. KENWOOD L−02a の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前上から見る
A13. 点検中 前右上から見る
A14. 点検中 後上から見る
A15. 点検中 前したから見る
A16. 点検中 下前左から見る
A17. 点検中 下後から見る
A18. 点検中 下後右から見る
A21. 点検中 SP接続端子
A22. 点検中 RCA端子郡
A23. 点検中 底板、足の部分の補強が不十分!
A24. 点検中 底板の右足部分
A25. 点検中 底板の左足部分
A31. 点検中 過去の修理履歴を示すシール、1995年2月28日、1994年3月21日、
A32. 点検中 過去の修理履歴を示すシール、1985年5月27日、1991年7月17日
A41. 点検中 上、下蓋、前・横パネルを取り、上から見る
A42. 点検中 上、下蓋、前・横パネルを取り、下から見る
A51. 点検中 電源部・前から見る
A52. 点検中 電源部・前右上から見る
A53. 点検中 電源部・後から見る
A54. 点検中 電源部・後左から見る
A55. 点検中 電源部・下前から見る
A56. 点検中 電源部・下左前から見る
A57. 点検中 電源部・下後から見る
A58. 点検中 電源部・下右後から見る
A61. 点検中 電源部・上蓋を取り上から見る
A62. 点検中 電源部・上蓋を取り上前から見る
A71. 点検中 コネクター点検、外皮がストッパーから外れている!
A81. 点検中 交換する電源投入リレーの比較。
            左=付いている物(1a=10A)、 右=交換する物で、2倍の容量を持つ(2a=10A×2=20A)
            パラ(W)接点となり、片側がアークを引き受けるので、もう片方は接点消耗が無に近い
            但し、足数が増すので、基板の加工が必要となる。
A91. 点検中 終段TR(トランジスター)、前回の修理で、L側のみ交換されている。
                  RLで終段TR(トランジスター)が異なる!
A92. 点検中 L側終段TR(トランジスター)、この組み合わせはメーカー指定のコンプリメンタリーでは無い!!
                「2SA1216」のコンプリメンタリーは「2SC2922」
                「2SC2921」のコンプリメンタリーは「2SA1215」、CQ出版最新トランジスタ規格表より
A93. 点検中 終段TR(トランジスター)、 基板取り付け時、点検不足で配線が挟まった!
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C1. 修理中 基板を取り外す
C11. 修理前 終段TR(トランジスター)、前回の修理で、L側のみ交換されている。 RLで終段TR(トランジスター)が異なる!
C12. 修理(交換)後 終段TR(トランジスター)。TR(トランジスター)8個交換。
C13. 修理前 終段TR(トランジスター)取り付け基板
C14. 修理(半田補正)後 終段TR(トランジスター)取り付け基板
C15. 完成終段TR(トランジスター)取り付け基板 洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 終段・プロテクト基板
C22. 修理後 終段・プロテクト基板 リレー5個、電解コンデンサー14個交換
            使用されているSP接続リレーは同型が市場に無いので、物理的・電気的に、適当な物に交換する
            基板加工が必要ですが、使用した物は、接点容量は4倍(20A)になる。
C23. 修理前 終段・プロテクト基板裏
C24. 修理(半田補正)後 終段・プロテクト基板裏。 半田を全部やり直す。
C241. 修理中 終段・プロテクト基板のハンダ不良ヶ所
C242. 修理中 終段・プロテクト基板のハンダ不良ヶ所。 その2
C243. 修理中 終段・プロテクト基板のハンダ不良ヶ所。 その3
C25.完成終段基板 終段・プロテクト基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C31. 修理前 ドライブAMP基板
C32. 修理後 ドライブAMP基板 半固定VR4個、リレー1個、FET4個、電解コンデンサー16個、フイルムコンデンサー4個交換
C33. 修理前 ドライブAMP基板裏
C331. 修理中 ドライブAMP基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C332. 修理中 ドライブAMP基板裏 曲げる方向を考えて欲しい! その2。
C333. 修理中 ドライブAMP基板裏 曲げる方向を考えて欲しい! その3。
C334. 修理中 ドライブAMP基板裏 曲げる方向を考えて欲しい! その4。
C335. 修理中 ドライブAMP基板裏 曲げる方向を考えて欲しい! その5。
C336. 修理中 ドライブAMP基板裏 半田不良予備軍!
C337. 修理中 ドライブAMP基板裏 半田不良予備軍! その2。
C34. 修理(半田補正)後 ドライブAMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C35. 完成ドライブAMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 SW(switch)コントロール基板
C42. 修理後 SWコントロール基板 リレー7個、電解コンデンサー21個、フイルムコンデンサー2個交換
C43. 修理前 SWコントロール基板裏
C431. 修理前 SWコントロール基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C432. 修理前 SWコントロール基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C433. 修理前 SWコントロール基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C434. 修理前 SWコントロール基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C435. 修理前 SWコントロール基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C436. 修理前 SWコントロール基板裏 曲げる方向を考えて欲しい!
C44. 修理(半田補正)後 SWコントロール基板裏。 半田を全部やり直す。
C46. 完成SWコントロール基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 EQ−AMP(equalize-amplifier)基板
C52. 修理後 EQ−AMP基板 半固定VR2個、電解コンデンサー20個交換
C53. 修理前 EQ−AMP基板裏
           画像紛失
C54. 修理(半田補正)後 EQ−AMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C55. 完成EQ−AMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C61. 修理前 入力RCA端子基板
C62. 修理後 入力RCA端子基板 リレー8個、電解コンデンサー1個交換
C63. 完成入力RCA端子基板 洗浄後防湿材を塗る。
C64. 修理前 入力RCA端子基板裏
C65. 修理(半田補正)後 入力RCA端子基板裏。 半田を全部やり直す。
C66. 完成入力RCA端子基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C71. 修理前 VR、SW基板裏
C72. 修理(半田補正)後  VR基板裏。 半田を全部やり直す。
C73. 完成VR基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C74. 修理前 バランスVR基板裏
C75. 修理(半田補正)後 バランスVR基板裏。 半田を全部やり直す。
C76. 完成バランスVR基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C77. 修理前 入力SW基板裏
C78. 修理(半田補正)後 入力SW基板裏。 半田を全部やり直す。
C79. 完成入力SW基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C81. 修理前 整流基板
C82. 修理前 整流基板裏
C83. 修理(半田補正)後 整流基板裏。 半田を全部やり直す。
C84.完成整流基板裏 洗浄後
C91. 修理前 SP端子
C92. 修理後 SP端子
CA1. 修理前 電源部、 上から見る。
CA2. 修理後 電源部、 上から見る。
CA3. 修理前 電源部、前上から見る。
CA4. 修理後 電源部、前上から見る。
CB1. 修理前 電源部基板 
CB2. 修理後 電源部基板 電解コンデンサー6個、リレー1個交換
CB21. 修理前 電源部基板ラッピングその1
CB22. 修理後 電源部基板ラッピングその1 ハンダを浸み込ませる
CB23. 修理前 電源部基板ラッピングその2
CB24. 修理後 電源部基板ラッピングその2 ハンダを浸み込ませる
CB25. 修理前 電源部基板ラッピングその3
CB3. 修理後 電源部基板ラッピングその3 ハンダを浸み込ませる
CB4. 修理前 電源部基板裏
CB5. 修理(半田補正)後 電源部基板裏。 半田を全部やり直す。
CB6. 完成電源部基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CC1. 修理前 コネクター点検
CC2. 修理後 コードを押し込み接着する
CC3. 修理後 コードを押し込み接着する、反対側。
CD1. 修理前 トレイ駆動装置 ベルトが伸びている
CD2. 修理後 トレイ駆動装置 ベルト交換
CD3. 修理中 ベルトの比較、 左=新しい物。 右=使用していた物。
CD4. 前面パネルを取り修理中
CD5. 修理中 パネル清掃
CE1. 修理前 照明ランプは1個交換。
CE2. 修理前 照明・LED基板裏
CE3. 修理(半田補正)後 照明・LED基板裏。 半田を全部やり直す。
CE4. 完成照明・LED基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CE5. 完成 LED照明も考慮したが、やはり電球が良い!
CF. 交換部品
CG1. 修理前 上から見る
CG2. 修理後 上から見る
CG3. 修理前 下から見る
CG4. 修理後 下から見る
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1. 出力・歪み調整・測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E2A. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% AUX入力 1000HZ
                   左=歪率計 中=電圧計 右=出力波形 右下=入力波形
                   左出力=左=黒針=下  右出力=右=赤針=上
E2B. L−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% AUX入力 1000HZ
E2C. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.01% AUX入力 400HZ
E2D. L−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% AUX入力 400HZ
E3A. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MM入力 1000HZ
E3B. L−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MM入力 1000HZ
E3C. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MM入力 400HZ
E3D. L−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MM入力 400HZ
E4A. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.04% MC入力 1000HZ
E4B. L−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MC入力 1000HZ
E4C. R−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MC入力 400HZ
E4D. L−SP出力(8Ω) 38V=180W 歪率=0.02% MC入力 400HZ
E5. 24時間エージング
S. KENWOOD L−02a  の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 DLD(ダイナミック・リニアドライブ)サーキット・インテグレーテッドアンプ L02A
定格出力(両ch動作) 170W+170W(8Ω、20Hz〜20kHz)
250W+250W(4Ω、1kHz、THD 0.003%)
ダイナミックパワー 390W+390W(4Ω)
250W+250W(8Ω)
全高調波歪率 TUNER・AUX・TAPE→SP端子。
    定格出力時  20Hz〜20kHz(8Ω)=0.003%。
    1/2定格出力時 20Hz〜20kHz(8Ω)=0.003%

PHONO→SP端子(Vol−20dB)
    定格出力時  20Hz〜20kHz=0.004%
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) Tuner、Aux、Tape→SP端子:0.003%(8Ω)
周波数特性(Tuner、Aux、Tape→SP端子) DC〜400kHz -3dB
SN比(IHF-A、定格出力時、SP端子) Phono MM=91dB以上
Phono MC=73dB以上
Tuner、Aux、Tpae=110dB以上
サブソニックフィルター 18Hz、6dB/oct
ラウドネスコントロール(Volume-30dB) 30Hz〜100Hz連続可変
+3dB/+6dB/+9dB
ダンピングファクター(55Hz、8Ω) 10,000以上
ライズタイム 0.9μs
スルーレート ±150V/μs
入力感度/インピーダンス(定格出力時、SP端子) Phono MM=2.5mV/47kΩ
Phono MC=0.1mV/100Ω
Tuner、Aux、Tape=150mV/30kΩ
Phono最大許容入力(1kHz、歪率0.0007%) MM=350mV
MC=15mV
Phono RIAA偏差 20Hz〜20kHz ±0.2dB
出力レベル/インピーダンス Tape rec(pin)=150mV/430Ω
Pre out(最大出力)=2V/600Ω
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力(電気用品取締法) 420W
電源コンセント 電源スイッチ連動=2系統、250W
電源スイッチ非連動=1系統、500W
外形寸法 本体=幅480×高さ183×奥行343mm
電源部=幅480×高さ181×奥行163mm
ドッキング時=幅480×高さ183×奥行482mm
重量 本体=約17.5kg
電源部=約17kg
ドッキング時=約34.5kg
価格 55万円(1982年発売)
特色。
  • 新開発のMM・MC入力差替えイコライザーアンプ。
  • アンプの入力波形=スピーカーのドライブ波形。
  • スピーカーの入力端子までを保証するΣドライブ。
  • 低インピーダンス負荷にもすぐれたドライブ能力を示すダイナミック・パワーサプライ。
  • 大容量電源部。
  • 初段にデュアルFETを使ったDCパワーアンプ。
  • 各ステージを完全シールド、相互干渉を防いだシャーシ構造。
  • 鳴きを抑えた重量級設計。
  • Σドライブ理論にそった独自の回路設計。
  • 着脱可能なセパレート電源。
  • 豊富なファンクションを内蔵したスライドコントロールボックス。
使用上の注意。
  • 周波数によって、大幅にインピーダンスの変化するスピーカーシスムは、定格出力内でもプロテクトが働く場合があります。
  • 入力切り替えはリレーで行われますが、唯一「MM/MC」の切り替えはメカSWに成ります。
  • 電源SWはリレー投入ですので、長く使用しない場合は、コンセントを抜くか、外部SWで行いましょう。
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